PRESIDENT Onlineというサイトで「人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画はなぜ止まらないのか」という中々強めのタイトルがあったよ。
え?猫3000匹殺処分計画って何?!怖い!ひどい!
でもさ、奄美大島で猫そんなに殺してたら住んでるぼくたちの耳にも入るんじゃない?おどるは聞いたことある?
ないわね……どういうことなのかしら……
この記事ではPRESIDENT Onlineというサイトで「人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画はなぜ止まらないのか」という中々強めのタイトルの内容が本当なのか確かめるために書いている記事です
あくまでも否定するための記事ではなく、実際はどうなのか、ここって勘違いじゃないのー?というニュアンスですのでよろしくお願いします!
じゃあ早速記事のほう読んでみようか。
タイトルが怖いからドキドキするわね……
奄美大島のノネコ管理計画は科学的根拠が薄い?
10年間で4億円超を投入も、科学的根拠が弱い
環境省は2018年7月、鹿児島県・奄美大島で野生化した猫(=ノネコ)を年間300匹捕獲する目標を掲げて「ノネコ管理計画」をスタートさせた。計画は2027年度までの10年間行われる。つまり10年で3000匹の猫を捕獲するということだ。捕獲された猫は、奄美大島にある「奄美ノネコセンター」に収容され、飼い主を募り、1週間で引き取り手がいなければ「安楽死(殺処分)」が認められている。
人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画はなぜ止まらないのか
まずここからちょっと違うんだよね。
何が違うの?2018年7月に始まった計画だって管理計画書にもあるわよね。
そうだね、始まった年はあってる。
ぼくが違うって言ってるのは「年間300匹捕獲する目標を掲げて「ノネコ管理計画」をスタートさせた。」ってところだよ。
ノネコ管理計画には捕獲目標がありません
計画書を読んでみると、捕獲目標なんてどこにも書いてないんだよね。
本当だわ……どこにも年300匹なんて書いてないわね。
もし目標を掲げていたなら計画書に書いてあるはずなんだ。
じゃあなんで年300匹なんて言ってるのかしら?わざと嘘を言ってるの?
実はここ、僕も気になったから奄美市に問い合わせてみたことがあるんだけど、なんでも計画が始まった時の記者会見で「2018年度は月間30匹、計270匹捕獲目標」と発表されたみたいなんだよね。
2018年度は月間30匹、計270匹の捕獲を計画している。同省奄美自然保護官事務所は「ノネコの捕獲とモニタリングを的確に進め、島の素晴らしい生態系の回復に努めたい」としている。
ノネコ捕獲、17日始動 奄美大島の生態系保全へ 環境省
270?300とはまた違うわね。
記事によって300だったり360だったりばらつきもあるから、はっきりとした数字を断言したわけじゃないことが伺えるよね。
それでね、奄美市によると記者会見ではそういったけど、現在は捕獲目標を定めてないとのことなんだよ。
そうなの?じゃあこの記事を書いたジャーナリストさんは2018年の発表を最後に奄美市に問い合わせたりもしてないってことになるけど……
年間300匹をそのままインプットされちゃったままなのかもしれないね。要は勘違いしたまま、と。まあ、年間300匹を今も目標にしていても捕獲数って段々減るから300×10年(計画は10年計画)で3000匹!と言いきっちゃうのも早計なんだけどね。
奄美大島にいるノネコの推定数は600~1,200頭
そもそもなんだけど、奄美大島にいるノネコの推定数は600~1,200頭なんだよ。
そうなの?そんなことどこに書いてるの?
計画書に書いてあるよ。
2-2.奄美大島におけるノネコの生息状況
奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画
マングースや在来種のモニタリングのために森林内に設置された多数のセンサーカメラでは、ネコも撮影されている。2011年から2014年に撮影されたネコの画像を解析した結果、奄美大島の森林内に広くノネコが分布することが確認され、その頭数は約 600~1,200 頭と推定された(環境省那覇自然環境事務所 2015)。
本当ね……これじゃあ3,000匹と言ったら計画書読んでないのかな?って疑問が浮かぶわね。
読んではいるだろうけど、忘れちゃったのかもね。
安楽殺があるのは本当、だけど
捕獲された猫が一週間で引き取り手がいないと安楽殺になるのは本当かしら?
これは本当だけど、一週間きっかりというわけじゃないから一週間と言いきっちゃうのもちょっと誤解を与えちゃうかもしれないね。計画書にはこう書いてあるよ↓
飼養を希望する者への譲渡に努め、譲渡できなかった個体は、できる限り苦痛を与えない方法を用いて安楽死させることとする。
奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画
一週間とは書いていないのね。
一週間については奄美市のQ&Aにあったからこちらも見てみよう↓
協議会では捕獲された全てのノネコに譲渡の機会を与える方針をとっています。奄美ノネコセンターは,あくまで一時的な収容を想定した施設であり,収容期間は原則1週間程度としています。
ノネコ譲渡に関するQ&A ~譲渡に関して~
本当だわ。一週間程度なのね。
一週間というワードが出たあたりQ&Aも見ているとは思うんだけど、”程度”の文字を読み逃しちゃったのかもしれないね。
でもなぜ一週間程度なのかしら?短いと感じる人もいそうね?
このことについてもQ&Aにあったから見てみよう↓
一時収容の期間は,ノネコ管理計画等に定める固定的な期間ではなく,保健所等での収容期間を調べたり,民間団体への意見を聞くなどを行い、総合的に検討し判断をしました。
ノネコ譲渡に関するQ&A ~譲渡に関して~
なるほどね!つまり奄美大島が独断で決めたわけではなく様々なところに相談して決めた期間ってことなのね!
そういうことになるよね。無理して収容期間を延ばしたりなくしたりすると、多頭崩壊にも繋がるから健全に計画を進めるためにも収容期間を定めたのだろうね。
計画に妥当性はあるのか?!つづく・・・
「猫の命を守る」という視点からのみ記事を出してきたのではない。2019年度の予算案をベースにすると、ノネコ管理計画の遂行には10年間で4億円を超える多額の税金が投入されることになり、その計画を実行するだけの科学的根拠が弱いと考えられたため、取材執筆を進めた。そして今回は、やはりこのノネコ管理計画そのものの存在意義、また計画がスタートして3年半経過した今も、遂行の仕方が当初と変わらず強引である点を疑問に思い、記事を書いている。
人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画はなぜ止まらないのか
全然記事について進まなかったけど疲れてきたわ。
今回はこれくらいにしようか。続きはこの記事を書いたジャーナリストさんがなぜ「計画がスタートして3年経過した今も遂行の仕方が強引」と感じるのかを見ていこうね。それじゃあ、またねー。
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