①【記事チェック】人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか←という記事があったのでチェックしてみたよ
奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画では3,000匹の捕獲目標もなく実はノネコの推定数は600~1,200匹!ということまでチェックして疲れたおどるとなちゅは「なぜ記事を書いたジャーナリストさんは計画が強引なものと思うのか」を読み解くべく記事を読み進めていく(つまり全然進んでません)。
じゃあ前回の続き見て行こうか!
いよいよジャーナリストさんが不審に思った点が見えてくるのかしらね?!ちょっと怖いけれど、頑張って読んでいくわよ!
今回は「人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか」の「アマミノクロウサギは減るどころか、増えている」から見て行くよ。
計画の概要のターン
アマミノクロウサギは減るどころか、増えている
人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか
計画の概要と、これまで私が執筆した記事の内容について大まかに説明する。
「アマミノクロウサギは減るどころか、増えている」の項ではジャーナリストさんが計画の概要と今までの記事をダイジェストで教えてくれるみたいだね。
どんな記事なのかしら?計画書自体は私も手元に置いて読んでいるから、みんなも是非計画書も読みながら読み進めてちょうだいっ!
ノネコ管理計画が始まった理由
環境省は「ノネコ管理計画」をスタートさせた理由として、「近年、ノネコが国内希少野生動物種であるケナガネズミ、アマミノトゲネズミ、アマミノクロウサギなどを捕食していることが自動撮影カメラや糞分析により確認されるなど、生態系への被害が明らかになっているため」と応えている。たしかにアマミノクロウサギは環境省レッドリストに絶滅危惧種として記載され、奄美大島と徳之島にしか生息しない国内希少の野生動物だ。
人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか
ここはその通りなんじゃないかしら。奄美大島には様々な動植物があるのよね!いろいろな生き物がいるから生き物好きさんにたまらない島って聞いたことがあるわ!
そうだね、奄美大島は日本の0.2%に満たない島ながら日本の生物種13%が確認されてるって「奄美大島の生物多様性の特徴」に書いてたよ。
「近年、ノネコが国内希少野生動物種であるケナガネズミ、アマミノトゲネズミ、アマミノクロウサギなどを捕食していることが自動撮影カメラや糞分析により確認されるなど、生態系への被害が明らかになっているため」って書いてあるけどこれもほんの一部なのかしらね?
そうかもしれないね。全部の捕食行動をカメラで映せるわけないし、奄美大島は新種が毎年出てるからまだ見ぬ新種がというのもあり得るよね。計画書にも上で挙げられている3種以外載っているからチェックしてみようか。
計画書に載っている奄美の生き物
2008 年に奄美大島の森林内でアマミノクロウサギをくわえたノネコが撮影されて以来、オーストンオオアカゲラ、アマミトゲネズミ、アマミヤマシギ(以上いずれも固有種)、ケナガネズミ、カエル類をくわえているノネコが撮影・目撃されている。2017 年 3 月には、ノネコがアマミノクロウサギの幼獣を捕殺する様子がセンサーカメラに記録された(鈴木・大海 2017)。
奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画
奄美大島の森林内で採取したノネコの糞を分析した結果、糞(102個)のうちの97個(95.1%)から哺乳類の毛や骨が検出されている。中でも在来の希少哺乳類の割合が高く、主要な餌資源とされていることが判った(種別の出現頻度*2はケナガネズミ(43.1%)、アマミトゲネズミ(38.2%)、アマミノクロウサギ(15.7%)、在来種以外には、外来種クマネズミ(39.2%))。他にも、ルリカケスやリュウキュウアオヘビ、アマミマダラカマドウマ、ジネズミ類など、合計 12 種類の在来種が糞から出現した。
奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画
ここに出てきた生き物の名前を書き出してみたよ↓
- アマミノクロウサギ
- オーストンオオアカゲラ
- アマミトゲネズミ
- アマミヤマシギ
- ケナガネズミ
- カエル類
- ルリカケス
- リュウキュウアオヘビ
- アマミマダラカマドウマ
- ジネズミ類
- 外来種クマネズミ
こんなに……。
実際はもっとかもしれないね。全ての捕食データは一時のうんこじゃわからないだろうし。でもなんでこのジャーナリストさんは「アマミノクロウサギは環境省レッドリストに絶滅危惧種として記載され、奄美大島と徳之島にしか生息しない国内希少の野生動物」と続けたんだろう?
うーん、アマミノクロウサギだけが絶滅危惧種だからなんじゃないの?
そんなことないよ。上で挙げたクマネズミ以外の生き物のレッドデータブックでの位置づけはどうなのか見てみようか。(カエルとジネズミは類だったので抜いています)
計画書に書いている生き物のレッドデータブックでの位置づけ
アマミノクロウサギ | 絶滅危惧ⅠB類(EN) |
オーストンオオアカゲラ | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
アマミトゲネズミ | 絶滅危惧ⅠB類(EN) |
アマミヤマシギ | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
ケナガネズミ | 絶滅危惧ⅠB類(EN) |
ルリカケス | なし |
リュウキュウアオヘビ | なし |
アマミマダラカマドウマ | なし |
ⅠBとかⅡとか正直よくわからないわ。
そうだよね!見方もまとめてみたから参考にしてほしいな↓
絶滅(EX) | 日本ではもう絶滅したと考えられている |
野生絶滅 (EW) | 野生では絶滅してるけど、飼育・栽培などでは存続している |
絶滅危惧I類 (CR+EN) | 絶滅の危機にある |
絶滅危惧IA類(CR) | 近い将来絶滅の危険性が高い |
絶滅危惧IB類(EN) | IAまでいかないけど近い将来野生で絶滅の危険性が高い |
絶滅危惧II類 (VU) | 絶滅の危険が増えている |
準絶滅危惧 (NT) | 今は絶滅の危険度は低いけど、生息域の変化とかでもしかしたら絶滅危惧になっちゃうかも |
つまり計画書に書いてたアマミノクロウサギとアマミトゲネズミ、ケナガネズミは絶滅の危険性が高くて、オーストンオオアカゲラとアマミヤマシギは絶滅の危険性が増している生き物ってこと?
そういうこと!だからなんで「アマミノクロウサギは環境省レッドリストに絶滅危惧種として記載され、奄美大島と徳之島にしか生息しない国内希少の野生動物」ってアマミノクロウサギだけを取り上げるような言い方なんだろう、と不思議に思ったんだよね。
不思議ね?読んでいけばわかるのかしら?
次回!アマミノクロウサギ死因は交通事故が最も多い?!
だが、環境省が発表したアマミノクロウサギの死因調査をみると、犬や猫に捕食されたと断定されたものはわずか一割で、原因が判明している死因では交通事故が最多となっている。しかもアマミノクロウサギの数は減るどころか、実際には近年、増えていた。私もたった一晩、森に出かけただけで目にすることができた。
人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか
アマミノクロウサギについて語り始めちゃったね。
そうね。でもちょっともう疲れちゃったからこれは次回に回しましょうよ。
この記事のジャーナリストさんが何故「計画は強引」と思っているのかまだまだ見えてこないけど、きっと読んでいけばわかるはず。それじゃあ、またねー。
つづきはこちら
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