※本記事を書くにあたり相談させていただいた方々、助かりました!ありがとうございます!
①【記事チェック】人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか←という記事があったのでチェックしてみたよ
②【記事チェック】人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか←という記事があったのでチェックしてみたよ
③【記事チェック】人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか←という記事があったのでチェックしてみたよ
④【記事チェック】人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか←という記事があったのでチェックしてみたよ
⑤【記事チェック】人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか←という記事があったのでチェックしてみたよ
勘違いされがちな「世界遺産目的」という指摘を、しっかり読み解いてきたなちゅとおどる。ノネコは推定600~1,200頭や科学的根拠もあることも判明したのだが、次に「外来種は100%排除・駆除」という文字に驚くおどる。100%排除とはいったい?ツイッターで見かけるペットは幻だったのか?真相に迫る。
今日は外来種についてや100%排除・駆除ってどういうことなのか見て行こうね。
え?!排除って何?!
どういうことなんだろう?じゃ、読んでいこー。
世界ではノネコのような外来種を100%排除・駆除?
私は犬猫を飼育した経験がないのでなじみがなかったが、世界ではノネコのような外来種(もともとその地域にいなかったが、人の活動によって他の地域から入ってきた生物)は100%排除・駆除する考え方が主流だ。実際にユネスコの諮問機関の役割を持つ国際自然保護連合(IUCN)が作成した「世界の侵略的外来種ワースト100」にノネコは選ばれている。
人間の傲慢さの極地…世界遺産・奄美大島の「猫3000匹殺処分計画」はなぜ止まらないのか
ノネコって外来種なの?
うん、ここにも書いてあるように人の活動によって他の地域から入ってきた生物は全て外来種だよ。だからノネコが外来種っていうよりは、猫自体が外来種だね。
へえ、そうなのね。
つまり犬も外来種だし、海外の綺麗な鳥とか飼われてたりするけど日本に入れば・現地から移動させたら外来種だよ。
その外来種を100%排除・駆除するのが、世界の常識なのね?
うーん、場合によるよね。
ほら、おどるも映画とかで飼い猫が映るシーンとか見たことあるでしょ。100%排除・駆除なら世界には飼い猫すらいないことになるよ。
外来種と侵略的外来種
外来種を100%排除・駆除というよりは、侵略的外来種だから管理されていない個体は根絶に向けて対策したほうがいいよねってことだよね。
侵略的?ちょっとわからなくなってきたわね。
まず外来種と侵略的外来種は何か、環境省のページを見てみよう。
外来種とは?
外来種って何?
外来種とは、たとえばカミツキガメのように、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことを指します。
侵略的な外来種
“外来種”という言葉を見ると、海外から日本に持ち込まれた生物(国外由来の外来種)のことを表すと思われがちです。しかし、“在来種(本来の分布域に生息・生育する生物)”でも、たとえばカブトムシのように、本来は本州以南にしか生息していない生物が北海道に入ってきた、というように日本国内のある地域から、もともといなかった地域に持ち込まれた場合には、“外来種”となり、もとからその地域にいる生物に影響を与える場合があります。このような”外来種”のことを「国内由来の外来種」と呼んでいます。
※ 渡り鳥、海流にのって移動してくる魚や植物の種などは、自然の力で移動するものなので外来種には当たりません。
外来種っていうのは人間が生き物を動かすと外来種になってしまうんだね。
じゃあ私が別の国からカブトムシを採ってきて地元にはなすと外来種になるのね。
そういうことだね。国内でも、別のところに移動させれば「国内由来の外来種」になってしまうから、なるべく生き物は安易に移動させないようにしよう。
侵略的外来種とは?
侵略的な外来種とは?
外来種の中で、地域の自然環境に大きな影響を与え、生物多様性を脅かすおそれのあるものを、特に侵略的外来種といいます。具体的な例としては、沖縄本島や奄美大島に持ち込まれたマングース、小笠原諸島に入ってきたグリーンアノールなどがあげられます。
侵略的な外来種
侵略的って言うと……つまり侵略ね?!
人間が動かした生き物が、移動先で生物多様性を脅かすおそれがあると判断されると侵略的外来種になるんだね。
とても怖いくて酷い生き物ばかりなんでしょうね。
それは違うよ。侵略的外来種だって元々の場所でなら生態系の一部なんだよ。でも人間が移動させちゃって、移動場所でやむを得ず生きていた結果、侵略的って判断されちゃったわけなんだよね。
じゃあ悪いのは人間なのね?
おどるが言うように原因は人間だよ。
外来種を悪いものと捉える人もいるけれど、生き物自体は悪くないんだ。ただその場所で生態系や生物多様性を壊されちゃうと環境自体がガラッと変わってしまうリスクがあるし、生物多様性を損なう上に生態系サービスの面でも大きな損失だから根絶に向けて対策するんだね。
(※生態系サービスについてはコチラを参考にしてください)
侵略的外来種だから特に対策される
つまりノネコは侵略的外来種だから対策したほうが良いってことなのね。
そう!そういうこと。
外来種だから排除・駆除ではなくて侵略的で生物多様性を脅かす可能性があるから根絶に向けて対策されているんだね。
そういえばノネコって奄美大島以外にもいるの?
いるよ。小笠原諸島や御蔵島にもいて対策されているよ。
ふうん……日本以外にもいるのかしら。
うん。翻訳すると野良猫で出てきちゃうこともあるけど、ニュージーランドやオーストラリアでも問題になっているよ。
世界の侵略的外来種ワースト100に載るイエネコ
じゃあ世界の侵略的外来種ワースト100って何?ワースト?
IUCNっていう自然保護団体が定めた侵略的外来種のワースト100一覧だね。ここにはノネコというよりはイエネコで載っているよ。
Felis catus
100 of the World’s Worst Invasive Alien Species
Felis catus was domesticated in the eastern Mediterranean c. 3000 years ago. Considering the extent to which cats are valued as pets, it is not surprising that they have since been translocated by humans to almost all parts of the world. Notable predators, cats threaten native birdlife and other fauna, especially on islands where native species have evolved in relative isolation from predators.
Common Names: cat, domestic cat, feral cat, Hauskatze, house cat, poti, pusiniveikau
急に英語出すのやめて!
英語ぼくもわかんないや。最近流行りの翻訳サイトdeeplで翻訳してみたから見てみよう。
ネコ科動物
ネコ科の動物は、約3000年前に地中海東部で家畜化された。その後、ネコがペットとして大切にされるようになったことを考えると、ネコが人間によって世界のほぼ全域に移入されたことは驚くにはあたらない。特に島嶼部では、在来種が捕食者から比較的隔離されて進化してきたため、在来種の鳥類やその他の動物相を脅かしている。
通称:猫、家猫、野良猫、Hauskatze、家猫、poti、pusiniveikau
ネコ科動物と書いてあるけど、Felis catusは家畜化された猫つまりイエネコのことだね。広義だとネコ科動物とのことだけど、ここではイエネコとしてとらえておこう。
よくわかんないんだけど、猫可愛いから世界中に広まるのは仕方ないよねってことかしら?
そうそう、人間は猫を大切にしてて、だからこそ世界中にいるんだねってことだね。そして在来種の鳥類やその他の動物を脅かす存在だってこともわかっちゃったから侵略的外来種ワースト100に選ばれたんだね。
じゃあ鳥や動物のために猫は根絶に向けて対策しなくちゃならない、ってことなのかしら……。
いやいや、まってよおどる。最初にも言ったけど、それだと映画とかで飼い猫が出てくるシーンなんて出てこないじゃない。
あら?本当ね。
外来種は管理できればOK
外来種って管理できてたら問題にすらならないんだよね。
管理?どういうこと?
つまり猫なら家で飼って、狩らせない。しっかり目の届く場所で面倒を見る。こうすると外で生き物を狩ることもなくなるでしょ?
確かにそうね。目の届く場所なら、何をしているかもしっかり見ていられるし。
しっかり管理できてさえいれば対策する必要だってなくなるんだ。だから外来種問題にさせないためにも、人間一人一人が飼ってる生き物をちゃんと管理!一緒に暮らすことが大切なんだね。
蛇足:日本の侵略的外来種ワースト100ではイエネコではなくノネコで記載されている
ちょっとまって?記事では「際にユネスコの諮問機関の役割を持つ国際自然保護連合(IUCN)が作成した「世界の侵略的外来種ワースト100」にノネコは選ばれている。」と書いてあるけれど、IUCNはノネコじゃなくて猫を指定しているんでしょう?
うん。僕もちょっとここはあれ?って思ったんだけど、恐らく「日本の侵略的外来種ワースト100」ではノネコと記載があるから、ノネコと書いたのかもしれないね。
日本版もあるの?
そうそう。日本のやつは日本生態学会が選定しているよ。
へえ、じゃあノネコって書いたのは日本のものと世界のものを間違えちゃったのかもしれないわね。
ちなみに鹿児島県も「鹿児島県侵略的外来種番付表」でノネコを選定しているよ。外来種問題を意識してもらうために各々工夫している印象があるね。
次回!世界自然遺産決定後も続くノネコ管理計画……?
とりあえず全ての猫全部排除・駆除ってわけじゃなくて安心したわ!
管理できていないと対策対象になる可能性もあるけどね。
猫に限らずどんな生き物も飼うと決めたらちゃんと管理して飼わないとだわ。
そういうことだね!次回は世界自然遺産決定後も続くノネコ管理計画に疑問を持つ回だよ。保全のための登録と計画だから続くのは当たり前なんだけど、どういうことなんだろう?とりあえず今日はこの辺で。
ばいばーい。
つづきはこちら
コメント